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半田広宣コラム 「ヌースの時間」

新生活は変身のチャンス



新生活は変身のチャンス

春ともなれば入学や入社、辞令に伴う転居などで新生活の準備に奔走する人たちが増えてくる。新生活への切り替えは「新しいわたし」の発見のチャンスでもある。

もう50年近く前の話になるが、僕は福岡市の中心部にあるT小学校に入学した。当時、商店街の一角で育った僕は近所でも評判のワルガキで、いつもイタズラばかりして親を困らせていた。そんな僕だから、当然、学校の先生からも問題児扱いされ一番の要注意児童だった。
不思議なもので周囲からそういう目で見られると、幼心に自分でもオレは悪いヤツなんだと思わされてしまい、必要以上に悪ガキを演じるようになってしまう。もちろん授業も真面目には聞かなくなる。その結果、小学校2年の時の通信簿は当時の5段階評価で全科目が1と2で占められていた始末。正直、最悪の劣等生だった。

しかし、そんなワルガキにも転機が訪れる。小3に進級するとき父親の仕事の関係で祖父母が住む久留米市郊外の農村部へと引っ越したのだ。田舎だから学校も小さい。1学年1学級、それも30人弱のクラスだった。そこで僕は都会からやって来たお坊っちゃんとして白眼視された。
初日用によそ行きの服装で登校したのがまずかった。半ズボンにサスペンダー。おまけにハイソックスまで履かされていた。クラスメートたちはと言えば、男子は鼻を垂らした丸刈りがほとんどで、靴を履いてない裸足の連中もいた。女の子の方もパンツは泥で汚れて真っ黒け。ほぼ全員がオカッパ頭である。正直、全員が原始部族のように見えた。

登校二日目。いけすかない都会のモヤシ野郎のように見えたのだろう。クラスの中のボスらしき男子が「お前、女みたいやん」と言って僕を小突いてきた。腹を立てた僕はヤツの腹部に一発パンチを喰らわせた。ちょうどみぞおちに入ったのか、そいつは顔を真っ赤にして床にうずくまった。クラス全員に一斉にどよめきが走った。それからというもの僕はクラスで一番の人気者になった。

授業でも田舎の方は進行が遅れていて、掛け算の九九などすでに元いた学校で習ったところから入ったので、テストも驚くほど簡単でほとんどが満点。「半田くんは頭もばさらかよか」ということになり、先生も僕を優等生としてかわいがってくれた。驚くなかれ、小3のときの通信簿は全学期を通して全科目が4と5で埋め尽くされたのである。そこにはもうかつての悪ガキの僕はいなかった。
1年後、再び福岡の元いた学校に転校したのだが、成績は少しも落ちなかった。自分はデキルやつなんだという自信が僕を根底から変えたのだ。

「わたし」のイメージはほとんどの場合、身の回りの他人によって作られている。自分がダメなやつと思えてしまうのは回りがそう思っていると自分で勝手に誤解しているだけなのだ。
これから新生活を始める諸君。環境が変われば、自分も変えられる。これを機に新しい自分作りにチャレンジしてみようではないか。

2011年3月-ブロッサムNo.43

脱原発と脱自分

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