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半田広宣旧コラム 「ヌース的人生のススメ」

ヌース的人生って何?



今年も気がつくとアッという間に年の瀬を迎えようとしている。期待された新しい与党も迷走を続け、大阪地検特捜部の証拠改ざん事件や尖閣諸島沖の中国漁船衝突事故などが立て続けに起き、今年もなにやら先行きの見えない不安感の中で幕を閉じそうだ。

しかし、時代の不透明感を嘆いていても何も始まらない。来年は躍進の年にしたいという決意のもと、この通信誌『ヌース通信』も来年から全面リニューアルすることにした。それに伴いこのコラムも今回が最終回ということになる。長い間、拙い文章を読んでいただいた皆様には心から感謝の意を評したい。

さて、「ヌース的人生のススメ」と銘打って毎回、日頃の雑感を連載という形で書き記してきたわけだが、一体「ヌース的人生」って何?と今更ながらに訝しく思っている方もいらっしゃるかもしれない。ということで、当社の名称ともなっている「ヌース」という言葉について簡単に説明して、このコラムコーナーの締めくくりにしたいと思う。

ヌース(noos)とは古代ギリシアの哲学者たちが好んで使った言葉で、もともと「神の知性」という意味がある。神が宇宙を創造する際に使った知性という意味だ。この知性が具体的にどのようなものであったかは様々な解説があるのでここでは特に触れない。
重要なポイントは一つだけ。それは神の知性は常に肯定する力を先手に持っているということだ。最初にYESありきと言ってもいい。

普段、僕らは宇宙が無からどうやって生まれてきたのかと考えてしまう。しかし、これではすでに「無」という否定的な考え方が先行してしまっていることになる。人間というのはこのように何かと否定を先行させたがる生き物なのだ。その意味では反宇宙的な生き物と言っていいのかもしれない。そうではなく、宇宙は最初から「YES!」に満ち溢れていた。だから宇宙には始まりというものがない。最初から「ある」のだ。

この発想の転換はとても重要な気がする。つまり、人間の生き方においても最初に肯定ありき、で生きてみてはどうか。これがヌース的人生が意味するものだ。

人はそれぞれ多様な考え方を持って生きている。だから自分の考え方と違っているとすぐに他人にNOを突きつけたがったり、時には自分にさえもダメ出しを連発する人も見かける。
しかし、それは宇宙的ではない。自分がこうして生きていること自体、宇宙の肯定の力によって成り立っているのだから、何事も肯定から始めることが肝心だ。人がYESを先手とした生き方を選択することによって、必ずその人の人生は宇宙の律動に共振した人生となるのではないだろうか。

そういう人生を送る人たちが増えてくればくるほど、世の中全体ももっと夢と希望に満ちた世界になるだろう。こうした不透明な時代だからこそ、僕ら一人一人の中に未来を照らし出す力強い肯定の光が必要なのだ。

2010年12月-ヌース通信No.42

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