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こころの相談室 酒井先生からのアドバイス

子育てとうつと食生活



子育てとうつと食生活

子育ての中でのうつ、実は食生活と密接な関係があります

最近、母子関係の在り方が難しくなってきていると言われています。母親が子育てからくるストレスからうつになって自殺したり、虐待に走ったりと、昔では考えられない事件が頻発しています。この問題について先生から何かアドバイスをお願いします。

現代のお母さんの根本的な難しさというのは、コミュニケーションが乏しくなってきてるということですね。母親のコミュニケーションの場は、地域と子どものPTA関係のもの、だいたいこの二つしかありません。ところが、現代はこの二つが共にダメになってしまっています。
地域というのは、都市化によってすでに崩壊してしまったに等しい状態です。また、もう片方のPTAといえば、逆にストレスを感じる場になってきてしまっています。

しかも、ここにきて核家族化の影響で、子育ての仕方が分からないという人も多くなってきています。そこで、精神的な失調をきたして子供にあたったり、いろいろなマイナスの要因を与えるというケースがでてきているわけです。何年も続くと、最悪の場合、虐待にまでいきかねません。これも、昔はさほど目立ちませんでした。
というのも、昔は子どもたちも近所に遊び仲間がいて、遊ぶ機会も多かったし、地域全体がその地域の子どもの面倒を見ていくような性格だったからです。ですから、子育てに関する問題の根本解決には、地域や教育の問題などのかなりの大きな環境の変革が求められてくるのです。

社会問題のレべルでは長期的な対策による解決しか望めないのでしょうが、とりあえず私たち個人レベルでもできる身近な対処策というものは何かありますか。

はい、あります。意外かもしれませんが、高い効果が期待できるのが食生活を改善するということです。
現在、大人から子供までが染まっている高炭水化物、高脂肪、低タンパクの食事、これを変えていくことが必要です。ポテト菓子、ペットボトル飲料、いわゆるジャンクフード類全部ですね。これらは摂取すると、単糖のグルコースになるスピードがとても早く、血糖値がすぐに上がると同時に、インスリンの急激な分泌を促します。そのために、ブドウ糖の血中濃度が変化しやすくなってしまうのです。ブドウ糖が体内にできるというと、元気が出ると思うかもしれませんが、実はその急激な上昇は脳内に麻薬の様な物質を作り出すことがわかっています。

また、血糖値の急激な上昇によるインスリンの大量な分泌は、同時に低血糖の症状を引き起こすこともあります。この場合、精神分裂症と区別がつかないぐらいの症状を表すこともあるのです。いったんこのような状態になると、こうした食生活をなかなか断ち切れません。そして、精神的にすごく不安定で、怒りっぽく、いつも不平不満を感じるようになってしまうのです。まず、誰もが始められることがあるとすれば、この食生活の改善が一番です。

現在の野菜は昔に比べてミネラル、栄養価とも、残念ながらかなり低くなっているので、100%の精製塩からミネラル分の多い天然塩に変えたり、栄養補助食品を取り入れることも効果が期待できると考えています。

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酒井 和夫氏

酒井 和夫氏Kazuo Sakai

1951年東京都生まれ。東京大学文学部卒業、筑波大学 医学研究科博士過程修了。現在「ストレスケア日比谷クリニック」院長。オリコン・エンタテイメントより発売の書籍「患者が決めた!いい病院 2007年度版」内にてストレスケア日比谷クリニックが第3位に選出。

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