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ほしのかたちみ~イデアサイコロジーの世界~

第3回 HSPとは?



HSP

あなたはHSPという言葉、聞いたことがありますか?
ハイリー・センシティブ・パーソンの略で「繊細すぎる人」という意味なのですが、最近お笑い芸人の田村淳さん等の有名人も「自分はHSP」と公表されており、ネットやテレビ、書籍でも話題になっています。

この概念は、精神医学上の疾患名ではなく、アメリカの心理療法家エレイン・N・アーロンが提唱した心理学上の概念です。
また、通常の心理学の研究で行われている統計的な処理をしていないこともあり、心理学界よりも一般社会でまず受け入れられ広まったものです。そのことを念頭に置いて、HSPの特徴について簡単にお話してみましょう。

アーロンによれば、HSPには大きく分けて、

(1)処理の深さ
 長い時間考え込んだり、真面目に受け取ったりしやすい。
(2)刺激(※)の受けやすさ
 刺激を取捨選択できず、全て受け取ってしまうので疲れやすい。
 ※気温、景色、声、文字情報から人の感情まで五感で感じる全てのこと
(3)情緒的な反応と高い共感性
 感情が揺さぶられやすく、他人の考えを即察知し共感しやすい。
(4)些細な刺激に対する感受性
 大きな音や光、人混みなどに苦痛を感じやすい。

という4つの特性があります。これは生まれつきの気質であり、このような傾向を持っている人が15~20%存在するということです。
では、どうしてHSPはこんなに流行ったのでしょうか。

私は、生きにくさを感じている方たちがHSPという概念で自分を理解して、安心感を得ることができたからではないかと思っています。

ただ、「生まれつきだから仕方ない」という免罪符として使われてしまって、その後の努力を放棄してしまうこともあるということに注意しなければいけないと思っています。
更に、心理学では、性格は「遺伝と環境の相互作用で作られる」と言われています。ですから、HSP的な性格というのは、出生後の親子関係や家庭環境、友人関係などでも作られる可能性があるのです。
そして、発達障害や不安障害、人格障害などとの区別も難しいので「自分はHSPだから」と決めつけてしまうのは、生きやすくなるための選択肢を狭めてしまうことになります。

ですから、「自分はHSPではないか」と感じている方は、その傾向が遺伝や親子関係、家庭環境、友人関係などのどこから生じているのか、心の病気とは違うのか、まずは考えてみるとそこから対処法が見えてくる場合もあります。

HSPだと感じる方へのワンポイントアドバイス

① 自分の特性を知ることで対処法を探る(刺激を緩和する手法を工夫する)
→ 情報を入れすぎない/周囲に説明して、居心地のよい環境づくりに協力してもらう/対人関係のコツを見出す

② いざというとき落ち着ける場所を作っておく(自分の部屋など)

③ 自分の気持ちを言語化する(日記などを書くことで自分の気持ちを整理することができる)

「ほんとうの自分」を生きるということ

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春井星乃

春井星乃Harui Hoshino

お茶の水女子大学大学院博士前期課程修了。臨床心理士として精神科クリニックに勤務し、東京都スクールカウンセラーも経験。心理学・精神分析・エニアグラム(9つのタイプによる性格分析法)を通して、人間の性格構造を明らかにする「イデアサイコロジー」を提唱。

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